確認したい課題
雨水が流れ込む量に対して、軒どい・ドレン・竪どい・排水先のいずれかの能力が不足すると、滞水やあふれにつながります。地中配管の増径やルート変更が必要な場合は、土間・舗装の撤去や復旧を伴い、操業への影響も考慮する必要があります。

老朽化による雨漏りをきっかけに、工場3棟を部位ごとに改修しました。事務所棟は折板屋根カバー工法、東棟は板金と吹付防水を組み合わせた東伸のハイブリッドルーフガード、西棟は外壁塗装・クラック補修を実施。各棟の基礎防水・補修まで、施工前後と工程写真で紹介します。
顧客アンケート記載:老朽化による雨漏り。工場3棟について、事務所棟・東棟の屋根、西棟外壁、各棟の基礎と雨仕舞まわりを改修した施工記録。
気になる状態を伺い、現地で確認する範囲を整理します。改修する箇所や工法が決まっていなくても、ご相談ください。
古田紙工様では、事務所棟・東棟・西棟の樋改修に、大型軒どいと高排水ドレンを採用しました。屋根の防水だけでなく、集めた雨水を軒どいから竪どい、地中の排水経路へ流す部分まで確認した施工事例です。
豪雨への備えは「樋を大きくすれば完了」ではありません。既存の設計条件と屋根面積、樋の断面・勾配、ドレンや竪どいの配置、排水先の能力を確認し、温度変化による伸び縮みにも配慮します。
雨水が流れ込む量に対して、軒どい・ドレン・竪どい・排水先のいずれかの能力が不足すると、滞水やあふれにつながります。地中配管の増径やルート変更が必要な場合は、土間・舗装の撤去や復旧を伴い、操業への影響も考慮する必要があります。
専用の高排水ドレンは空気の吸い込みを抑え、所定の部材構成と配管条件でサイホン現象を利用して排水能力を高めます。大型軒どいと組み合わせ、既存の地中配管を活用できるかも含めて検討します。ドレン単体を交換すれば同じ効果が得られる、という仕組みではありません。
樋や配管は温度変化で伸び縮みします。その動きを拘束すると、継手や固定部に負担がかかります。必要な伸縮処理は、部材の材質・長さ・温度条件・支持方法によって異なります。
軒どいの伸縮継手と、竪どいの伸縮部・支持位置を確認します。メーカーの施工要領に従って必要な伸縮代と配置を確保し、接続部に無理な力をかけない納まりを検討します。長い軒どいだけでなく、地際の接続部まで確認することが重要です。
メーカー公表の排水能力は、軒どいの勾配、竪どいの長さ・口径、専用部材、合流・曲がりなどの条件に基づくものです。掲載資料には降雨強度180mm/hでの排水能力の目安がありますが、この施工現場で同じ性能を実測した数値ではありません。
地中配管や排水先の能力が不足する場合は、地上部だけの改修では解決できません。「すべての現場で排水量4倍」「埋設管工事が必ず不要」「豪雨でも浸水しない」とは保証しません。雨が降る可能性を踏まえ、施工中の排水・仮養生・復旧範囲を確保できる工程かどうかを含めて、対応方法を個別に判断します。
以下は当社の実際の施工写真です。接続部、部材の組立・取付、軒どいの納まりを示しています。異なる箇所の記録を含むため、同じ部位の施工前後としては扱っていません。
採用メーカー・製品:積水化学工業(エスロン)「大型高排水システム」/大型軒どい「超芯Vシリーズ」。製品の仕組み・排水能力・適用条件は、メーカー公式資料でご確認いただけます。掲載写真をメーカーの性能試験結果と混同せず、実際の仕様は現場ごとに確認します。
工事は、西棟・事務所棟・東棟の作業を工場の休業日や夜間作業と調整する計画から始まりました。これは着工前の当初計画です。実際の工程は、現場の状況や天候、各工事の進み具合に合わせて変更しています。
工程 1
屋根全景と屋根上設備の位置を確認。
既存屋根面と、複数の屋根上設備が写っています。
工程 2
資料記載のサンシェードを撤去し、次工程へ進むための作業面を確保。
作業員が屋根上で撤去材を集め、まとめている状況が写っています。
工程 3
既存屋根の上に、新しい屋根材を受ける取付部材を配置。
屋根の流れ方向に沿って金属部材が並び、屋根材を載せる前段階の状態が確認できます。
工程 4
資料記載のグラスウール10K・厚さ50mmを屋根面へ配置。
断熱材を取付部材の間へ広げ、屋根面全体へ敷き進めています。
工程 5
資料記載の大型車両とクレーンを使い、屋根材の現場成形と揚重を実施。
クレーン、大型車両、カラーコーンで区切られた作業範囲が確認できます。
工程 6
長い屋根材をクレーンで屋根へ揚げ、作業員が配置を合わせながら施工。
屋根上では断熱材の施工と並行し、クレーンで吊った長尺材を受け込む状況が写っています。
工程 7
施工後の軒先を近接写真で記録。
施工後の軒先には、新しい金属部材、固定部分、端部の納まりが確認できます。
工程 8
施工後の竪樋まわりを写真で記録。
施工後は、狭い通路側の壁際で、竪樋と横引き管が連続して納まった状態を確認できます。
外壁足場、足場用庇、クレーン、大型車両、カラーコーンによる作業区画、屋根上での撤去材整理と材料配置を写真で確認。大型車両・クレーンを使う工程は、会社の休業日に実施しました。
ALC外壁のクラックは、表面だけを埋めてすぐ塗装するのではありません。施工前に割れ方と目地との位置関係を確認し、シール処理や下地調整、保護工程を経て塗装へつなげます。
工程 1
補修に入る前に、目地脇に続くクラックの位置と状態を確認します。
既存シール目地の脇に、縦方向のクラックが確認できます。
工程 3
補修箇所を電動工具で調整し、保護材を施工するための下地を整えます。
補修箇所に沿って電動工具を当てている作業状況が写っています。
工程 4
クラックと目地にシール材を施工し、補修箇所を連続して納めます。
目地と隣接するクラックに、白いシール材が施工された状態を確認できます。
工程 5
硬化と下地調整を確認した補修箇所へKモルを施工し、シール部を保護します。
養生した補修箇所へ、こてでKモルを施工している状況が確認できます。
工程 6
Kモル施工後の補修範囲と周囲の納まりを確認し、塗装工程へ進みます。
シール部に沿って保護層が連続して施工された状態を確認できます。
この写真群は、塗装後には見えなくなる下地工程の記録です。
個人名・連絡先を除き、アンケート回答を掲載用に整理しています。公開前にお客様の最終確認を行います。
雨漏りは、雨水の侵入箇所の真下にそのまま現れるとは限りません。天井裏の構造部材や複雑な取り合いを伝わり、室内では変色、表面温度差、天井ボードの脱落として現れることがあります。ここでは本工事とは別時期の調査記録を使い、兆候の発見から接合部の確認、応急処置までを紹介します。
熱画像の色差は撮影時の表面温度差を示すものです。水分量、雨水の侵入経路、雨漏り原因を熱画像だけで証明するものではありません。また、以下は2024~2025年の改修写真とは別時期の参考記録として分けて掲載しています。
雨水は侵入箇所の真下だけでなく、柱や鉄骨などを伝った先に現れることがあります。可視画像の変色と、同じ位置の表面温度差を照合しました。
天井全体に広がる変色は、見た目だけでは汚れと見過ごされることがあります。可視画像と熱画像を並べて表面温度差を確認することで、雨漏りによる水分滞留の疑いを絞り込みます。
雨漏りの影響は一点だけに現れるとは限りません。室内天井の位置関係を確認し、熱画像で複数の表面温度差を広く比較しました。
天井面の変色と表面温度差を確認しました。近くの火災報知器まで水分が回ると、誤作動などの不具合につながる可能性があります。
屋根・外壁・基礎の気になる状態をお聞かせください。写真があれば添付できます。複数棟の場合も、確認する範囲を整理します。

屋根・外壁・基礎を一つの建物として確認し、部位ごとに必要な改修を組み合わせました。